衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第7巻より
2014年(平成26年)12月21日 ベストグループ九州地区見聞会②
では、最高の人間とはどのような人なのでしょうか。
事業家時代にあっという間に会社が潰れかけたことを経験した時に、私は人格が悪くなりました。でも、本人は人格が悪くなったことに気づいていないのです。しかし、出てくる言葉の端々に人がついて来ることができなくなるのです。
最初の頃は「あなたたちのお陰です、ありがとう」と人を認めていましたので、認められた人は一生懸命に働いて下さいました。認めたら人が動いて下さるのです。本当に動いて下さいました。そして、だんだんと会社が大きくなってきて、お金もたくさん入ってきました。売上もどんどん大きくなってきました。
三十五歳の時に二つ目の会社を作らせて頂いた時、たった四年目で、飛び込み販売では日本一の会社にして下さいました。資本金一千万円で、それも無借金で経営させて頂きました。
そうすると、だんだんとそれは自分の力と思うようになり、過信するようになりました。それまでは「君らのお陰だ、ありがとう」と本当に言っていたのです。私は昔から腰が低い方でした。その腰の低さがいつも身についているのです。腰が低いとみんなが受け入れて下さるのです。
しかし、だんだんと「これは俺の力だ。誰のお陰でお前たちは幸せになったのか」と威張るようになったのです。
言葉までも威張ってきました。人は表では一切言いませんが、陰では言っていました。そして、人心が離れた時に潰れていくのです。結果的に人心が離れていったのです。
人の心が離れたら終わりです。例えば、夫婦でも心が離れたら家庭は終わりです。親子の心は離れても、同じ血が流れているので親と子は切れないのです。しかし、夫婦は所詮(しょせん)赤の他人ですから、心が離れたら終わりです。
お仕事をされたら成功してほしいと思います。当たり前のことです。ベストグループに参加して失敗した方が多いよりも、成功した方が多い方が良いと思います。
成功と失敗は表裏一体です。成功する方は人格を磨いて、運もあったから成功したのでしょう。上手くいっている方をよく見ると、人柄が良いのです。しかし顔も良く、人柄も悪くはないのに物事をマイナスに捉え、嫌なことから逃げる方は、失敗する人生に入り込んでいます。
成功する方は百人に一人か二人くらいしかいないのです。失敗したらそこから立ち上がる方はほとんどおられません。失敗したら、僅かな方しか成功へ戻れません。一度落ちた方が立ち上がることは中々難しいことなのです。しかし、成功した方が失敗に落ちるのは早いのです。
では、簡単に上がるにはどうすれば良いのですか?失敗した方は成功した方と付き合えば良いのです。しかし、成功者は失敗する方を嫌がるのです。
失敗者は物事を悪い方へしか捉えないので、話をしても疲れるからです。そして、「自分の運も落ちてしまう」と言って、成功者は、結局失敗者とは付き合わないのです。あなた方はそれを知っていないのです。
私は成功した方も失敗した方も両方付き合いますが、失敗し過ぎた方にはあまり話しません。なぜなら、「このようにしたら良くなる」と何度言っても、失敗し過ぎた方は受け止めることができなくなっているからです。失敗した方は物事を否定的に捉えすぎているのです。だから、そのような方が求めない限りは、私はアドバイスもしないのです。
私は成功した方にもあまり話はしません。成功者は「あなたたちは素晴らしいことをしていますね。頑張って下さい」としか言いません。成功した方は、自分はする必要がないと思っているのです。だから、私はあまり成功した方とは話さないのです。
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